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親子の絆

 三代目、四代目として東日本大震災後の宮城県女川町で家業や伝統を継いでいる若者達とその親をとらえたポートレート。なぜその職業を継ごうと思ったのか?なぜその土地で生き続けることを選んだのか?という問いかけを主題としています。震災から3度目の冬に撮りました。

 

 私自身が祖父の代から続く写真館の三代目です。しかしながら津波で両親を失くしたことによって継ぐことを断たれてしまいました。

 

 彼らのほとんどが津波で仕事場や自宅を失いました。大震災以前から過疎の進む町で家業を継ぐことはリスクであり冒険です。しかし、中には何千万円もの借金をして新しく機械を購入した人もいますし、壊滅した町に雇用を生み出したいと頑張る親子、失われかけた伝統の獅子舞を復活させ孫の代に引き継ぎたい、という親子もいます。三、四十代の彼らにも子供がいますが、未来を担う子供たちのためにこの町を残そうと頑張っています。親から子へ、子から孫へ、家族の歴史がそのまま町の歴史を形成していくのです。

 

 私は写真に「家業や伝統を継いでいる同世代の仲間たちを応援したい」という想いを込めています。そして一緒に働く親たちを隣に並べることによって、親子の絆を強く表現しています。親がすでに他界している人もいますが、私には隣に彼らの親が立っているような気がします。